長らく物置化としていた2階のスペースを「試み。ないものを求めて」をコンセプトに、わたしたちの好きなように実験的にリノベーションしてみました。
決して広くない2階に、敢えて吹抜けを設ける試み。
140年の歴史ある町家に新しい光が差し込んだ瞬間はまるで、ロンシャンの礼拝堂のような柔らかな光が差し込む空間が生まれました。
ギリギリまで上げた天井は、曲面のカーブで包み込まれるような空間に。
床はコーポレートカラーでもあるグリーンのファブリッククロスを試験的に採用。
摩擦や耐久性を考慮して上からコーティングを施す事により、光沢を纏った床は新しい意匠の可能性を感じた。
打合せテーブルは一番難攻したレジンテーブル。
表現の幅を広げてくれる材料だが、扱いがとても難しく、慎重に作業をする。
目を引くライトはDAIKO電機とのコラボレーション作品。
照明コードは西陣織の耐熱ビニルキャブタイヤコードを採用。
ランダムに見えるようだが実は入念に配置を検討して決めた絶妙なバランスの照明。
1階は町家の風情を残した事務所スペースだが、階段を上がると白と緑の世界の明るい空間が広がり、築140年の町家を実験的にリノベーションできる良い機会となった。